「空調服」という言葉をはじめて聞いた方も多いでしょう。空調服とは、小型のファンが装備された服のことです。ファンで服の中に外気を取り込み、中で空気を循環させ、汗が気化することにより体温を下げる、「生理クーラー」というメカニズムを活用した、夏場でも涼しく過ごせるようにすることを狙いとした商品のことです。

空調服のメリットとは?

まず、先ほども書いたように熱中症や冷房病の対策ができるようになります。汗をかいてもすぐに乾くため、汗のにおいやあせもなどを抑えることが可能です。最近韓国からブームが起こった「持ち運び扇風機」の要領で、冷房をつけるほどではないけど少し暑い、といった温度管理の微調整にも適用できます。

また汗をかかないということは、温度による体への負荷が軽減するということになるため、体力の温存にも役立ちます。また、外などのエアコンや扇風機がない場所での作業の際にも使用が可能で、エアコンと比較しコストパフォーマンスも高くなっています。

エアコンの場合、24時間稼働×1ヵ月でおよそ1500~2000円ほどですが、空調服の場合は120円~200円(充電式バッテリーを用いた場合)です。

さらに、電気やガスを使用しないため二酸化炭素排出量の削減など環境汚染の防止にも貢献することができます。

空調服の種類

空調服には長袖タイプ、半袖タイプ、ベストタイプがあります。

長袖だと作業がしづらいなどの要望が増え、2017年ごろには半袖タイプの空調服、2018年ごろにはベストタイプの空調服が登場しました。

製造メーカーはディッキーズ、バートル、ジーベック、鳳凰、自重堂、SOWA、マキタ、クロダルマなどがあります。また、素材もチタン加工がされたもの、メッシュ加工がされたものがあったり、作業がしやすいような工夫がされたものがたくさんあります。

おすすめはディッキーズ製

2000円台から購入可能な安価なものもある中、高価格帯のディッキーズ。ですが、おすすめする理由があります。理由の一つ目はサイズが豊富であることです。SS、S、M、L、LL、3L、4L、5Lと幅広いラインナップがあります。

実は空調服を選ぶ際、サイズ選びは大事なポイントになってきます。ファンから外気を取り込むということは、服の中で空気が風となり循環し、出ていくということです。小さめのものだと、空気が十分に循環せず「せっかく空調服を着ているのに暑い…」となってしまいます。

また、大きいものだと首元から空気が抜け顔に当たるため、ドライアイなどへの影響が発生します。実際に選ぶサイズは普段着用するサイズよりワンサイズ上を選ぶのがおすすめです。ちなみに大きいサイズを選ぶことにはさらなるデメリットもあり、空気により膨らんだ状態のサイズが異常に大きくなることによりスタイルが悪く見えてしまいます。

ただし、この点についてはディッキーズ製のものは生地が丈夫で膨らみが抑えられる設計になっているため、安心できるといえるでしょう。二つ目は機能がとっても充実していることです。ペットボトル対応のポケットの付帯、風の抜け道になる背中通気路、風や動きによるずり上がりを防止するループ、保冷剤用のポケット、汗臭防止のための消臭加工、帯電防止機能など、機能性が抜群に良いです。

三つ目は耐久性があること。ファンやバッテリーがしっかりしていて壊れにくいとの口コミが多く、生地もしっかりしていて長く使うことができます。

空調服の活用方法

空調服はコンプレッションウェアと組み合わせるのがおすすめです。コンプレッションウェアとは、スポーツウェアの一種で、伸縮性の高い生地によって着用時の身体に圧をかけることで身体のサポートをする機能を持った服のことです。

このコンプレッションウェアは吸汗速乾性の生地でできていることが多く、体温のコントロールを補助する機能があります。これを空調服と組み合わせて使用することにより、コンプレッションウェアが汗の吸収・気化を補助しつつ、空調服でさらに気化を促進する形になり、涼しさに対する効果が一気にアップします。

また、ベストタイプの場合は肌の露出を防ぐこともできるため、日焼け防止の効果もあります。

着用時の注意事項(火気)

火気を扱う作業時や、バーベキューの際などの着用は注意が必要です。火に弱い素材を使用している上に、ファンにより風を送り込むため、火が広がりやすい状態になっています。万が一のため、空調服を着用する際は中に綿素材などの燃えにくい衣服を着用することをおすすめします。

また、ファンからの火気の吸入を防止する金属フィルターなどもあるので、気になる方はチェックしてみてください。

着用時の注意事項(バッテリー)

基本的にファンのバッテリーにはリチウムイオン電池が使用されています。リチウムイオンバッテリーは、充電がない状態で使わない状態が長く続くと、電池の保護システムが働き充電ができなくなってしまいます。何年も使用しないまましまっておくと使えなくなってしまう可能性があるため、こまめに使用するようにしましょう。

また、出力の切り替えにより風量の調整ができるようになっていますが、風量を増やして使用するほど、バッテリーの摩耗が発生します。使用時はどの風量で使用するかを考えながら使用するのがおすすめです。また、バッテリーで動くためサウナなど高温になる場所での使用は、やけどの原因になる可能性があり危険であることも留意したい点です。

はじめての購入時に揃えるもの

空調服を使用する際に必要なものは、空調服本体(ウェアやジャケット)、風を起こすためのファン、ファンを動かすためのバッテリーの3点です。スターターセットという形ですべてそろった状態で販売されているものもありますが、ほとんどはそれぞれを別売りで取り扱っています。

また、それぞれ対応しているものが決まっていたりもするので、購入時は注意しましょう。以前と比べずいぶん軽くなりましたが、ファンやバッテリーには重さがあります。作業の妨げになる場合もあるため、しっかり確認してから購入するのがおすすめです。

自分にとってベストな「空調服」を探してみよう

いかがでしたでしょうか?せっかく使用するなら機能が充実して長く使用できるものを購入したいですよね。空調服を着ると夏場の外でも涼しく過ごせることから、最近ではランニング時やガーデニング、洗車などの際に着用している人も多いようです。

昨年は手持ちの扇風機が流行りましたし、手も空けることができる空調服が次は流行るかもしれませんね。